屋上庭園、ルーフスクリーン、溶岩パネル〜電気を使わない冷房技術
[TV東京ガイアの夜明け(2012/7/17)で紹介]
2012年7月17日のテレビ東京ガイアの夜明けのテーマは、『ニッポンの夏を涼しく ~電気を使わない画期的技術~』ということで、節電の夏という時事ネタに合わせてきたようなタイムリーなネタ。
エアコンを使わないでも室内温度や街中の温度を下げられる製品やサービスが紹介されていましたので、メディ速でも節電支援として早速取り上げさせていただきました。
仕事場所が自由になる人は、夏は北海道のリゾートマンションに避難
一発目からちょっと敷居は高めなのですが、東京や関西が暑いわ電力が無いわという状況なら、いっそ涼しいところに自分が移動してしまえ!という方法。
ニセコリゾートオフィスプロジェクトという名称で、スキーの街の悩みの夏場の観光客減少の対応策として、夏の涼しさを生かし企業の夏場のサテライトオフィスをニセコに誘致しようという取り組みが行われています。
街ぐるみでネット回線の整備やオフィス、コンドミニアムの提供など積極的に行なっているのが好印象です。東京や大坂より10℃近く気温が低いようなので、社員の士気も上がり、集団生活で団結力もアップと、IT系中小企業に持って来いな環境かもしれませんね。
詳細の資料はコチラ: 倶知安町観光協会 ニセコリゾートオフィスプロジェクト
屋上に庭を作り、緑の力で部屋を涼しくする
2つ目の夏を涼しくする対策は屋上庭園。屋上に芝生を生やすことでお家の屋根が太陽光で熱せられるのを防いでくれる。その断熱効果は驚異的で、屋上庭園直下の部屋の気温が35℃から25℃まで大きく下がり、エアコンを使うことなく夏場を乗りきったという家庭も紹介されていました。
東邦レオ株式会社はこの屋上庭園で最先端の技術を持ち、水漏れなどの課題で技術的に難しかった木造住宅の屋根にも庭園を作る方法を考案。今は自社による戸建住宅の販売を手がけ、全国から問い合わせが殺到しているようです。
価格も手頃なのに、東南アジアのリゾート地のようなジャグジー付きの屋上を作れたり、屋上庭園を含めた省エネにより家庭の光熱費を3分の1に削減できたりという、オシャレとエコを両立する住宅が非常に魅力的でした。
間取りと内装|屋上庭園付き木造住宅|プラスワンリビングハウス
屋根にルーフスクリーンをかぶせるだけの手軽な工事で、建物内の気温が下がる
ルーフシェードという日陰を作るための特殊なメッシュシートを屋根にかぶせると、晴れの日でも曇りの日くらいの気温になるという太陽をコントロールするかのような魔法のシート。屋根が涼しくなるだけで、室内の冷房コストが4割減にすることができるそうです。
1平方メートルあたり3500円くらいで導入できるので、費用対効果も良く企業としても導入メリット良いことから、冷房コストが大きな向上や倉庫、飲食店などで続々採用中とのこと。全国の工場長は要チェックですよ。
日本ワイドクロス株式会社<折板屋根向け断熱・遮熱工法-ルーフシェード(ROOF SHADE)>
溶岩が日本の夏の暑さと環境破壊を防ぐ
最後は自然の力で気温を下げるという、じつに日本らしいエコアイデア。溶岩石には細かい穴がたくさんあいているため、保水力が普通のコンクリートよりも抜群に良く、ミネラルを多く含むためコケなどの植物がよく育つ。
日本ナチュロック株式会社はその溶岩石を薄くスライスし、コンクリートの板に貼り付けたものを溶岩パネルとして販売している。街中の壁に貼り付けて定期的に水を散水すると、溶岩がたっぷり水を含み、その水が蒸発する際に熱を奪ってくれるため、打ち水のような気温を下げる効果が得られるそうだ。また、河川に溶岩パネルを取り付けることで、環境悪化が進んだ川を緑化させる効果もあるとのこと。
主には公共工事が溶岩パネルの利用用途だったが、一般の住宅の壁面に取り付けて、室内温度を下げるなどの用途で利用する取り組みも検討しているそうです。
溶岩パネルが普及すると、こんな未来の街ができるかも・・・。
どの家庭でもできる、電気を使わずお部屋を涼しくする方法
ガイアの夜明けで取り上げられた方法は、家のリフォームなどを伴う大規模なものばかりで、どの家庭でもすぐに採用するのは難しいですよね。
ということで、家庭でできる電気を使わずにお部屋を涼しく、そして節電に繋がる方法を2つほど調べてみました。結論としては、ルーフスクリーンと同様に日陰を作り出すことが一番簡単な方法のようです。
■日本の伝統「すだれ」や、ちょっとおしゃれな「タープ」を窓につける

窓の外にすだれやタープ(外国のすだれのようなもの)を設置することで、窓に直射日光が当たらず、室内温度の上昇を防ぐことができます。可能であれば、定期的にすだれに霧吹きで水を吹きかけておくと温度を下げる効果がさらに増すのでぜひお試しください。
■緑のカーテンで日陰を作り出す。
昨年の夏から注目が集まっている「緑のカーテン」。植物で日光を遮ることで日陰を作り、植物自体が持つ気温を下げる効果も合わさり、室内はもちろんのことお家の周りの気温まで下げることができます。緑のカーテンに適したきゅうりやゴーヤはそのまま食べることもできるので一石二鳥なのもうれしいですね。
お子さんがいる家庭は節電の教育、食べ物を育てて食べるという食教育を、親子で一緒に学べるという効果も忘れてはいけません。家族で毎日カーテンの育ち方を話題に盛り上がること間違い無しです。
緑のカーテンはいざやろうと思うと、道具を集めるところから非常に面倒なので、全部入りの栽培キットが特に人気です。コスパも良いこちらの緑のカーテン栽培キットが売れているようですよ。
節電の夏、猛暑の夏を日本の技術を総動員して、そして国民の努力の力で無事に乗り越えることを筆者も信じています!