何をしながら撮る?GoPro HD HERO2やSony HDR-AS10(AS15)は今後普及していくか?
[ソニープレスリリース(2012/8/30) で紹介]
GoProというメーカーのカメラが昨年くらいから少し話題になっているのをご存知でしょうか?
ひとまずGoPro HD HERO2という製品のコンセプトムービを見てもらうとなんとなく分かってもらえると思います。
表舞台に出ないAction Camアクションカムやオンボードカメラという市場
ビデオを見ていただいた通り、GoPro HD HERO2という製品は、雪山でのスキーやスノーボード、水中や水上でのサーフィンやスキューバダイビング、街中でのBMXやスケボーなどのエキストリームスポーツ、空でのスカイダイビングやウィングスーツ、山での登山やロッククライミング、サーキットでのカートやバイクレース、モトクロスなどなど、過酷な状況で行うスポーツやを、競技者の目線で撮影しようという目的から生まれたカメラです。
私達の普段の生活ではあまり目に触れないカメラですが、芸能人がバンジージャンプをする映像を撮影するために、カメラ付きのヘルメットを装着している映像がテレビに映ることがあると思います。
一般のビデオカメラと言ったら、お父さんがお子さんを運動会で撮影するために買うハンディカムをイメージすると思いますが、あのカメラを装着してサーフィンやスノボーやスケボーをするというのは到底ムリですということで、体に装着できる超小型のカメラがアクションカム市場としてカメラ業界に存在するのですね。(競技用バイクなどに取り付ける車載カメラもアクションカムの一つです。)
業界を驚かせたGoPro HD HEROシリーズの登場
そんなアクションカム市場を驚かせたのが、GoPro社のカメラGoPro HD HEROの登場です。
HD画質の超キレイな映像、それに加え、水しぶきも玉で映るようななめらかなスローモーションや人間の視野を超える広角撮影が可能なのに、手のひらに乗る小型化に成功し、そしてなんといっても価格が300$程度(体やヘルメットに装着するキット含む)という個人でも手が届く値段で発売されました。
このGoProの登場により何が起きたかというと、それはYoutubeで「GoPro」と検索してもらうと分かると思いますが、世界中のサーファーやライダーやジャンパーたちが、コレはエエぞとこぞって買い込んで映像を公開し始めたのです。
最初の動画でわかると思いますが、競技者の視点での撮影というのは、見てるほうも手に汗を握るような大興奮の映像です。それを見た人も、「なんだこの映像は、俺もこのカメラ欲しいよ」という連鎖であっという間にGoProは世の中に広まっていきました。
一部のマニアだけのアクションカメラ市場が、一般人にまで普及した功績は大きいです。
あらゆるスポーツや一般生活利用に応用ができそう
これまではエキストリームスポーツと呼ばれる、速さや高さ、危険さや華麗さをともなうスポーツで利用されていましたが、このアクションカムはもっと世の中に役立つポテンシャルがあるのではないかと思っています。
野球やサッカーなどのメジャースポーツで使う
なにもスピードや高さを競うスポーツの映像だけをみんな見たいとは思っていません。きっと、野球のプロのピッチャーのボールをバッターボックス視点で見たいと思う人はいっぱいいるでしょう?
野球のバッターのヘルメットに装着してバッティングを撮影すれば、バッターはどこを見ているか、ピッチャーの投げる変化球ってどれくらい曲がるんだろうか?そんなことも分かります。
いっそのこと、プロ野球選手は全員帽子やヘルメットにAction Cam装着をルール化して、プレーヤー視点のリプレイを流していけば、失われているプロ野球放送の視聴率も改善するのではないでしょうか?
また、サッカーでもヘッドギアを付けて、頭の耳の上くらいにカメラが来るように装着すれば、プレーの邪魔にもそんなになりませんし、選手視点の迫力のある映像が撮れると思います。
特に、サッカーというのはボールを扱うテクニックだけでなく、ボールが来る前に次のプレーを考えてどこを見ているか?というのも上達の上で非常に大切ですから、選手にこのカメラを付けて映像を撮り、コーチが後でそのカメラを見ながら、選手に指導するという方法も可能になりますね。
脇に装着して街のガイドやインタビューに使う
そしてスポーツでなくても使える用途はありそうです、たとえば、町おこしのために町の風景をぐるっと自転車から撮影するとか、お祭りの時に頭にこのカメラを付けて、おみこしを担いだり、踊りを間近で見たり、何か熱気のある映像が取れそうです。
一人で何かの体験インタビューを取材する際などにも良いのではないでしょうか。ハンディカムで撮っていると、ついついカメラのほうに集中してしまったり、片手がふさがってしまったりするので、頭や胸にアクションカムを取り付けて「うどん打ちの体験取材をしてきました!」のような映像をとっても良いですよね。
いろんな用途で使えるGoProもちろん日本でも購入できます。「遊びや仕事に使えるかも?」と感じた人はぜひ使ってみてはいかがでしょうか?
公式サイトよりはAmazon、楽天のほうが安く買えます。
ビデオカメラ市場の王者ソニーがSony Action Cam HDR-AS10(AS15)で本格参戦
ここまでGoPro押しでしたが、この秋から日本のカメラメーカーもアクションカメラ市場に本格参戦しそうです。なかでも気になる存在になりそうなのがソニーが秋から発売予定のSony Action Cam HDR-AS10とHDR-AS15です。
あまり明るいニュースの少ないソニーですが、ビデオカメラ(カムコーダー)市場では、業務用カメラも含めてまさしく王者という売れっぷりです。
そのソニーが発売するアクションカムですからかなり注目も集まっています。
HDR-AS10はWi-Fi無しモデルで199.99ドル、HDR-AS-AS15はWi-Fi内蔵で269.99ドルになる予定とのこと。GoProには無い内臓の液晶モニターで撮影してすぐに映像を確認できます。
撮影用のCMOSセンサーではソニーはトップレベルの企業ですし、手ぶれ補正などGoProになかった機能も搭載されるので、GoPro=神様の流れを変える製品になる可能性も十分ありますね。
なにより、ソニー製のほうがなんだかシンプルでかっこいい気が。。
こちらも今後の発売情報を追ってご紹介していきますね。
2012/9/19追記:
Amazonジャパンで、並行輸入品ですがソニーのHDR-AS10(WiFi無しモデル)の取り扱いが始まりそうです。
Amazon.co.jp: SONY アクションカメラ HDR-AS10 Action Video Camera (Black) 並行輸入品
まだ予約受け付け中の段階ですが、米国の9/25発売後すぐに、日本に輸入してもらえるようです。今予約しておけば、米国から日本への輸送に2週間として、10月半ばにはGoProキラーと言われるソニーのアクションカムを手に入れられるかもしれません。
日本発売未定の商品で、他に国内で取り扱うショップもないので、今入手するにはAmazonしかないかもですね。