oksu | 紙にデータまで焼き付けるデジタルデータプリンター
[gigazine.net(2012/7/25)で紹介]
Oksu – Digital Data Printer by Alex Zhulin » Yanko Design
ネットでアメリカのベンチャーYANKO DESIGNが現在政策を進めているという新しいコンセプトのプリンター、Digital Data Printer “OKSU”(オクス)を見て、これだ!!と未来を感じてしまいましたので、メディ速で早速ご紹介したいと思います。
プリンターを使わないことが可能な現代の生活
まず、ボクの家にはプリンターはありません。
プリンターを使わない生活
昔はあったのですが、場所をとり、インクや紙という消耗品を食い、ガシャガシャと音をたて、引越しのたびに捨てたくなるプリンターについに嫌気が差し、ネットオークションで売りさばいてしまいました。
それ以来プリンターを使わない生活をしていますが、全く不自由はしていません。紙で何か資料を制作する必要がある業種でなければプリンターを持つ必要は無いと感じています。(そもそも紙が絶対に必要な業種など無いと思っています。ティッシュとトイレットペーパーくらいかな。)
データはデータのまま見せる、配る
自分で見るものが紙である必要はないため、紙に印刷する理由となると、誰かに見せる、シェアするという用途しかないのですが、ボクの場合は今はスマートフォンやタブレットデバイスを利用して、データのカタチでドキュメントを見せています。配るときは、データ自体を相手に渡しています。
どうしても紙に印刷する必要があるときは、コンビニ印刷
以前、旅行のツアーか何かを予約した時に、予約した画面を紙に印刷して持ってきて欲しいというけしからんツアー会社があり困ったことがありましたが、その時は、データをコンビニで印刷できるネットプリントというセブンイレブンのサービスを使い、無事に紙にデータを印刷することができました。
思い出は写真よりも、デジタルフォトフレーム
つい紙にしたいものといえば、写真があると思います。ボクもここについてはやっぱり紙かなと思っていたのですが、デジタルフォトフレームの進化により、プリントされた写真はついに不要となりました。
画質の進化により、もはや紙と見分けがつきません。(きちんとしたメーカーの製品ならですが。。)
プリント写真の良さは、紙の手触りと思い出という組み合わせにあったと思います。しかし、デジタルフォトフレームにも心を打つ良さがありました。
紙のアルバムを見ようとする時というのは、自分で「あ、あの時の◯◯さんのコト思い出しちゃった。久しぶりに見たいな。」という時です。つまり、きっかけが無い限りは見ない写真は全く見ない。思い出さない思い出というのはどんどん埋もれてしまいます。
しかし、デジタルフォトフレームには、自分が忘れていた写真を思い出させてくれるのです。数万枚の写真データがあろうと、それをランダムに表示してくれる機能があり、自分が忘れかけていた古い写真を、ふと画面に映しだしてくれる時があるのです。
あっ!と思い、こころをポッと暖かくしてくれます。
(蛇足ですが、デジタルフォトフレームならSONY製デジタルフォトフレームがホントにおすすめです。写真はキレイでなくては素直に感動できません。)
次世代のプリンターとはどうあるべきか?
話がだいぶそれてしまいましたが、では次世代のプリンターとはどうあるべきでしょうか?ボクの理想のプリンターを想像してみます。
- サイズは小さくて引き出しに入るような大きさ
- A4などの印刷は必要ない、A4サイズの情報がちゃんと読めるレベルでできるだけ小さく印刷
- 消耗品はできるだけ少ない、インクは必要ない
- ワイヤレスでPCやタブレット、スマホと接続できる
- 紙とともにデータを記録できる
というようなものがあれば、プリンターを買っていいなと思っていました。
そんな時についに現れたのがOSKUという次世代デジタルデータプリンターです。
A4サイズは最低でもという世の中の概念にとらわれない印刷サイズと、インクが要らないインクを含んだ紙を利用する仕組み、そしてなにより、データを紙に持たせられるという機能が実現できていることに未来を感じます。
紙というアナログにデータを持たせる
仕組みは、下図のように、紙と紙の間に近距離無線(NFC)チップを埋め込むという構造です。
なので、普通の紙よりは厚みのある、カードのような紙に印刷します。
これにより、こんな未来の使い方ができます。
- 紙にWebサイトの画面を印刷しておけば、携帯などをかざすとそのWebサイトへ自動的にアクセス
- 名刺をデータ化しているような人には、名刺データを入れたカードを渡し、スキャンしてもらう(カードは返してもらう)
- 掲示板に、◯◯求人急募など書いたカードに、携帯をかざせば求人の詳細や申し込みフォームへアクセスができる
- 財布に自分の情報を書いたカードを入れておけば、財布を落としても安心(これは紙でもいいか。。)
今までのプリンターではできなかった、紙とデータを取り持つような次世代の紙が今後の世の中では求められると思います。
紙は使い捨てできる値段にしなければいけない
ちょっとOKSUでネックだなと思ったことは、チップや印刷塗料を含んだ紙の値段が高くなりそうだなという点です。従来のプリンターでもインク代の高さなどが嫌になった原因の一つですので、ここは何とかなからないかなと感じています。
データを持たせる仕組みとして、QRコードの利用がコストを考えると選択肢として良いのではないでしょうか。ただ、QRコードを印刷するのはおしゃれなプリントや写真などを邪魔してしまうので、透明な塗料で印刷後の紙の上に印刷し、スマホのカメラでのみ読み取れるような仕組みとかできるといいなと思っています。(FUJIフィルムさんとかやって下さいっ。。)
OKSUはまだ開発段階、今後の発売を期待したい
ということで、今回ご紹介したOKSUですが、まだまだ開発コンセプト段階です。こんな未来を作る人達のことを応援しつつ、日本でも冒険心にあふれた若手のクリエイターが出てこないかなと祈りましょう!